「セーフティー・はーと」を始めるに当たって

連日,いろいろな事件・事故が発生しています。いろんなところで,海,山,川,空,電車の中でも。日本中,安全な場所はないと思われるほどです。本会は,各種災害の知識および技術の向上と普及により産業の発展および社会の福祉に貢献することとしています。私たち普及委員会では,セミナーや講演会を企画・実施してきましたが,事件・事故の発生が多岐にわたっていることから「専門家の目線から,地域住民や市民の目線にたった」企画も必要ではないかと感じています。そのためには,私たちから情報の発信をまず行い,見ていただいた方からご意見や要望を聞かせてもらう必要があるとの認識に立ち,メンバーが交代で日々の生活や事件・事故で感じたことをありのままに綴ってみようということになりました。


メンバーは大学の先生から企業や研究機関の研究者,企業の安全・保安の担当者等さまざまです。勝手ながら,ここでは,所属する団体とは離れて個人の立場で自由に発言します。また,本会の見解を表明しているわけではありません。皆様方の忌憚のないご意見・ご感想をお寄せ下さい。

セーフティー・はーと

第81号 再び!ボパール事故を考える

2004年11月7日 14時59分

若倉正英
1984年12月,インド中部の都市ボパールの化学工場から,猛毒のイソシアン酸メチルが漏れだした。その蒸気は工場周辺を一夜にして死の街へと変えてしまった。

第80号

2004年10月29日 14時57分

東京オリンピックイヤー生まれの 岡田 理 <三井化学分析センター>
初めて投稿させて頂きます。 
先日,ある安全工学関係の雑誌を見ていたら,「40年の節目を迎えて・・・」という記事が載っていました。 

第79号 継続することの大切さ

2004年10月10日 14時56分

天野由夫 <出光興産 安全環境室>
継続している安全と言えば,全国安全週間があります。昭和3年に初めて実施されて以来「産業界における自主的な労働災害防止活動を推進するとともに,広く一般の安全意識の高揚と安全活動の定着を図ること」を目的に今日まで,一度も中断されることなく続けられてきています。

第78号 人材育成

2004年10月3日 14時56分

安田憲二 <岡山大学大学院>
平成15年8月に三重県で起きたごみ固形燃料(RDF)貯留サイトでの爆発・火災により,消防士2名が死亡し,作業員5名が重軽傷を負った事故は記憶に新しい。

第77号

2004年9月24日 14時55分

西 晴樹 <独立行政法人 消防研究所>
平成15年度から平成16年度にかけては,火災原因調査や事故調査などで災害現場や事故現場となった事業所に出かけることが多々あった。

第76号 安全教育

2004年9月15日 15時35分

土橋 律 <東京大学>
私は,いくつかの安全関係の委員会等に参加する機会があるが,そのような席で,例えば化学プラントの安全を確保するためには何が必要かと考えていったとき,PDCAによる管理サイクル,リスク評価,設備対応,保全や変更管理などやるべきことは

第75号 安全工学あるいは安全工学協会の今後?

2004年9月2日 14時48分

田中 亨
昨年は,大規模産業施設での火災事故が続発しました。今年は,大雨と台風による被害が多く発生しています。ご承知のように,例年,日本列島に上陸する夏台風は少ないのですが,今年は,8月末の時点で,すでに5つの台風が日本列島に災害をもたらしました。

第74号

2004年8月22日 14時44分

高野研一
昨年から三重県のRDF発電燃料火災をはじめとして様々な業界で事故が多発している
一方,事故ではないが,三菱自工のリコール問題は問題の深刻さを浮き彫りにしている。

第73号 「安全はすべてに優先する!」か?

2004年8月2日 14時43分

大谷英雄  <横浜国立大学>
私自身も企業に勤めていた時には「安全はすべてに優先する」という標語を覚えさせられたし、現在もそう言っている企業は多いことと思う。なぜ、そう言わなければならないのだろうか?つまりは安全はすべてに優先していないという実態があるからそう言っているのではないだろうか。安全がすべてに優先していればここのところ目立っている企業倫理の問題なども起きないと思うのだが、安全がすべてに優先していないことは事実が証明している。安全より企業の収益等が優先していることを隠すために免罪符として工場内のいたるところに「安全はすべてに優先する」と掲示しているのではないか、という気がしてならない。

第72号 安全・安心を取り戻すのに私たちができることは?

2004年7月22日 14時43分

<三菱総合研究所 上野 信吾>
小学生のS君が数人の仲間とサッカーボールをかごに入れて自転車をこいできた。「あ、Rのお父さん。」「これから練習かい?今日お父さんは何してる?」「知らなーい!」とすれ違いざまに会話を交わす。